全セは、DeNAの筒香嘉智外野手(25)が4回に左越えソロを放った

マイナビオールスターゲーム 全セ2―6全パ(2017年7月14日 ナゴヤD)

 全セは、DeNAの筒香嘉智外野手(25)が4回に左越えソロを放った。同学年のライバル、西武・菊池雄星投手(26)からの一発。昨季から3戦連発で史上6人目(7度目)の快挙となり、敢闘選手賞(賞金100万円)を受賞した。15日の第2戦(ZOZOマリン)で、松井秀喜に並ぶ球宴最多の4試合連続本塁打を狙う。

 アーチストの本能が極限の戦いで解放された。4回、菊池が投じた初球の146キロ直球。筒香が強振すると、逆方向への力強い放物線は、そのまま左翼席へ突き刺さった。

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 「狙っていました。フルスイングができ、完璧に捉えることができました。シーズン中なかなか逆方向に打てていなかったので、シーズン中にとっておきたかったですね」

 レジェンドたちに肩を並べた。球宴では昨年の第1戦から3戦連発。01年の松井秀喜(巨人)、中村紀洋近鉄)以来16年ぶり6人目となった。先達はその2人に加え王貞治、柏原純一、清原和博と希代の長距離砲ぞろい。シーズン中は本塁打を狙うことはないが、ファンの期待を背負う夢舞台では違う。球宴仕様の一発を意識した打撃で宿敵を捉えた。

 打ち砕いた菊池は同じ91年生まれの同学年。高校3年だった09年以来8年ぶりとなる菊池からの一発だ。両雄は当時練習試合で激突。全国No・1左腕の花巻東の菊池を見ようとスカウトが集結した。横浜高のグラウンドで収容しきれず、急きょ横須賀市内のベイスターズ球場で行われた異例の一戦だった。2打席目、カーブを場外へ運んだ。菊池目当てのスカウトたちをクギ付けとする劇弾だった。

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 「しかもその日、筒香は風邪をひいて39度ぐらい熱があったらしいんです」と述懐するのは菊池だ。それでも主砲は「菊池と対戦したい」と強行出場。試合途中に退くと治療へタクシーで一足早く去ったほどだった。筒香は「本当に凄い投手だったし、凄いという印象だけですね」と当時を懐かしんだ。今年の6月9日の交流戦でも対戦し、左中間を破る二塁打。高校、プロ、そして夢舞台でも世代最強の矛と盾としてぶつかり、砕いてきた。

 この日の練習後には菊池と全パを訪ね、中田、大谷ら侍ジャパンの仲間らと談笑。ホームランダービーは初戦で柳田に敗れたが、本番でアーチストここにありを示した。チームでは6月末から3番に座るが、全セの4番はこの男しかいない。尊敬する松井秀喜の持つ4試合連発の球宴記録へ。今日の第2戦でもフルスイングを貫き通す。(後藤 茂樹)